三種混合麻酔の利用について
三種混合麻酔薬の使用に関する情報
三種混合麻酔薬は「フレックネル実験動物の麻酔と鎮痛 第5版」1)において紹介されており、適正な齧歯類の注射麻酔薬として国際的に認知されていると考えられる。しかし、体温低下作用が強いことから、実験に支障がない限り、周術期体温管理をおこない、拮抗薬であるアチパメゾールを使用して速やかに覚醒させるべきである。科学論文に三種混合麻酔の方法を記載する場合には、周術期体温管理、拮抗薬の使用といった低体温作用に対する対策を講じた旨を記載すべきである。
三種混合麻酔薬はメデトミジンの用量依存的に低体温を引き起こすことが報告されている2)。「フレックネル実験動物の麻酔と鎮痛 第5版」ではマウスにおける投与用量は、メデトミジン/ミダゾラム/ブトルファノール : 0.2/6.0/10.0 mg/kgと記載されている。これは十分な麻酔効果を示し、低体温の予防に効果的であると報告された投与用量である2)。初期のプロコトールでは、メデトミジンの投与用量を0.2 mg/kgよりもかなり高く設定していたものもあったことから、三種混合麻酔薬の投与用量についても注意が必要である。(令和8年7月15日)
参考書・文献
1) フレックネル実験動物の麻酔と鎮痛 第5版、アドスリー2023年発行、丸善出版販売
2) J Vet Med Sci 84: 445-453 (2022)
